人間の脳は、目で見た情報が90%しめるとも言われます。
グルメレポーターが、いくらうんちくを語っても、美味しそうな写真一枚にはかないません。
それに音や匂いが加われば、さらに強烈なイメージを焼き付けることができます。
背中を痛めて数年ぶりに来院された女性の患者さん。
レントゲンで背骨のゆがみを指摘され、そのせいで痛みが起こっている。
歪みは加齢とともに進むので、なんとかしなくてはならないと思い込んでおられました。もう、こうなったら馬の耳に念仏です。
もし、私が利益優先で考えるのであれば、背骨の歪みや、姿勢を映し出して、○○さんの背骨はこんなに歪んでいますから、週二回の矯正治療が必要です。その後も定期的に歪みを取らないと元に戻ります。
そうしなければ、更に痛くなったり、将来、寝たきりになるかもしれません。
そう言うだけで、今よりはるかに収入が確保できると思います。
歪みに拘る方が多い一方で、矯正治療を散々受けて、たどり着くように私の院に来てくださっている患者さんは、下記のように仰ります。
矯正したって歪みが取れるはずはない。
取れてもすぐに戻る。
でも、そう言う院は繁盛していて、待ち時間が長いんですよね~(笑)
歪みが痛みの原因なのか?
結果なのか?
痛みと歪みが関係ないと言う、質の高い論文はいくらでも見つかりますから、歪みを痛みの単一な原因とするには無理があります。
http://junk2004.exblog.jp/19744581/
より画像転載許可済
画像を見るとすごく腰が痛そううですが、これだけ背骨が歪んでいても腰痛は無いそうです。
多くの人が気にする足の長さも同じです。
http://mchiro.exblog.jp/19844732/
どこで勘違いしたのか、脚長差を無くすことが治療の目的になってしまった。
生理的短下肢を揃えるための治療行為なんて、健康妄想の都市伝説という他ないのである。
注:画像と本文は関係ありません。
カテゴリ:治療室こぼれ話
ebara / 2013年04月16日(火) 22:41