腱とは筋肉の両端を骨に付着させてい組織のことで、腱鞘は腱をところどころでトンネル状に包み込み、腱がスムーズに動くようにしています。
この腱と腱鞘の摩擦などで起こる炎症を腱鞘炎といいます。
症状は痛みと腫れ、だるさ、動きにくさなどです。
また、手根管症候群とは、正中神経が圧迫されることが痛みや痺れの原因とされています。どちらも、妊婦さんや、更年期以降の女性に多いことから、女性ホルモンが大きくかかわっているとも言われています。
神経が圧迫されると痛みが起きるのでしょうか?
この考え方には矛盾がたくさんあります。
足の裏は、地面に常に押し付けられ圧迫されていますが、痛みは起きません。
また、炎症と言いながら、炎症を止めるステロイド注射が効かないことも多いのはなぜでしょうか?
このような痛みの多くが炎症や神経圧迫でなく、レントゲンなどの画像や血液検査ではわからない、関節を動かす筋肉の機能異常、トリガーポイントが大きな要因であると考えれば、色々な矛盾が解けてくるはずです。
そこで、筋膜性疼痛症候群(MPS)、の考えに基づき、悪くなっていると考えれる筋肉、専門用語で罹患筋(りかんきん)と呼びますが、それを見つけ出し、罹患筋の中にできたトリガーポイントを治療します。
トリガーポイントの治療には、関連痛の理解がないと的確な治療が行えず、痛みは、なかなか良くなりません。また、関連痛が生じると、痛みを感じているエリアの筋肉にも、新たなトリガーポイントが発生します。
また、痛みに限らず、患者様が訴える痛みや症状には不安や恐怖が大きくかかわっています。
この不安や恐怖が無くなった時に、人は自然治癒力を最大限に発揮できる状態になると考えますので、痛みが再発しにくいように、メンタルケア、生活習慣などの指導を行います。
下の図のように、 赤いエリアが痛いと思う場合でも、実際は×のマークが痛みの発生源ですので、そこの治療が必要です。このような現象を関連痛と呼びます。
【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】
⇒http://www.ebara-acupuncture.com/archives/10037
ebara / 2014年02月05日(水) 19:29