痛みに関する話題を綴った日記です。
http://junk2004.exblog.jp/13998646/
長く続く痛みが、筋肉の治療に反応しにくいのは、加茂先生のブログ記事にある通り、中枢性過敏症候群と言えると思います。(ソフトの問題)
神経因性疼痛は、このブログでも何度も取り上げていますが、治療方法が確立していませんから、早期に除痛するのが今のところ最善の方法なのでしょうが、多くの患者さんはそのうち治ると思って放置していたり、それ以上に診る側にMPS、慢性痛(症)と言う概念が無い。
これが、一番困った事なのだと思います。
http://www.kobegakuin.ac.jp/gakuho-net/frontline_200901/message_souriha.html
引用始まり。
中枢性疼痛である慢性疼痛は全人的ケアが必要な領域で、利用者・患者とその家族を中心に、保健・医療・福祉連携というチームワークが大切です。すなわち、それぞれのプロの領域が勝手気ままに仕事をしているだけでは、利用者・患者に余計にストレスがかかります。有難迷惑でこそあれ、寛解・治癒は遠のき、かえって悪化しかねません。医療法上は医師が中心ですが、多忙で他に多くの関心ごとを持つ医師は適切でないようです。活躍するのは、今までは“白衣の天使”的存在の看護師と身体的心地よさをもたらせてくれる理学療法士でした。これからは、コーディネートのプロである社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、そして日常生活動作能力アップを通じてQOL(Quality of Life 生活の質)を高めるアシスト役の作業療法士でしょう。
コーディネートだけではもちろん不十分です。慢性疼痛や中枢性過敏症候群に共通して効果的な治療法が分かっています。全人的にアプローチすることと、疾病の説明と予後の良好なことを伝えることはことさらに重要です。これは、利用者・患者の訴えを共感的態度で傾聴し、リスクファクターを正確に抽出するところから始まります。実際に行う治療で、適切な薬物治療以外に効果ありとされるものはエクササイズ、物理療法、そして、認知行動療法なのです。そうです、総合リハビリテーションの得意分野ばかりです。しかしこれらは、今までの型にはまった福祉やリハビリテーションを漫然と提供しているだけでは不十分であることをも示しています。
引用終わり。
ネットで簡単に情報が入るようになったのは良い事ですが、どんどん情報を見分ける力が必要になってきます。
痛みの治療は、痛みを知ることから始まる。です。
線維筋痛症の専門医も、痛みの初期治療の重要性を記事にされています。
http://homepage3.nifty.com/fmsjoho/page010.html
中枢性過敏症候群には、痛み以外にも多くの疾患があります。
参考になる記事を貼っておきますので、気になる方は御自身でコピーして御覧下さい。
カテゴリ:医療情報
ebara / 2010年09月14日(火) 12:25
忍者アクセス解析で見ていると、グーグルで ロキソニン 膝 効かない と言う検索で来ていただいてくださっている方が、ちらほらおられます。
以前書いた記事ですので、補足をしたいと思います。
そもそも、膝の軟骨がすり減って痛みが起こるのでしょうか?
長谷川淳史先生のブログ、腰痛治療最前線―アスクレピオスとカデューセウス
http://tms-japan.seesaa.net/article/161765825.html
の記事の中に、英文ですが、変形性膝関節症に対する関節鏡手術が、プラシーボであると言う論文が掲載されています。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa013259
軟骨と半月板、変形性関節症では、微妙に対象部位が異なりますが、痛みの原因を構造破綻モデルに求めていると言う点では、大きな差はないと思います。
爪を切って痛い人は、まずおられないでしょう。
単純な話、痛みを伝える受容器や知覚神経が爪に存在しない訳ですから、痛くはない訳です。
心臓カテーテルも鼠径部の局所麻酔だけで行えるのは、血管内壁や心臓の内膜に痛みを感じる受容器がないからと聞きます。
内痔核の硬化療法も同じですね。
直腸の内膜(そう呼ぶのかな?)には、痛みを感じる受容器がないから、痔核に直接注射をしても痛みを感じる事は無いそうです。
では、膝の軟骨に知覚神経や痛みを伝える受容器はあるのでしょうか?
私の記憶が正しければ無いはずです。
言いかえれば、痛みの震源地には成り得ないはずです。
もうひとつ重要なのは、軟骨には血管もないはずですから、痛み止めを飲んでも、薬の成分は軟骨には運ばれないはずです。
軟骨のすり減りが、膝の滑膜の炎症を起こし、痛みの原因になるのか?
また、滑膜の炎症が起こると、必ず膝に水が溜まるのか?
この辺りのメカニズムはわかりませんが、あるとすれば滑膜には、痛みを感じる受容器や血管が存在するはずですから、痛み止めが効いても不思議ではありません。
痛み止めが効かない場合、膝に炎症がない。薬が合わない。脳の過敏化。
などが単純に考えられそうですが、一番シンプルに考えれば、膝の周りの筋肉が攣りやすい、凝りやすいと思えます。
こむら返りのような筋肉の強烈なスパズムには、オピオイドと呼ばれる麻薬のような鎮痛剤も効果が期待できないと、何かで読んだ記憶があります。
軟骨がすり減る=痛み=痛み止めの処方。
このような図式は、難しい論文を読まなくても、こうして考えただけでも矛盾が一杯ありそうです。
(私も痛みの勉強中ですので、曖昧な記憶で書き綴っている部分もありますから、文中に誤った解釈があれば、御容赦下さると同時に、御指摘いただければ幸いです。)
カテゴリ:医療情報
ebara / 2010年09月13日(月) 12:08
最近、使い捨て鍼のメーカーを変えてみました。
トリガーポイント/掃骨鍼法のコミュを参考にさせてもらいました。
そこで、新しい鍼の感触を試す為に、最近少し痛みのあった自分の腰に鍼をしてみました。
自分の腰に鍼を打つって、ちょっとイメージできないでしょ?
両手が使えるところならば、自分の身体のどこにでも鍼を打ちます。(^-^)
両手が使えても、左の臀部は、右利きの私は身体を大きく捻らなといけないので、身体が攣りそうになるので難しいですが。。
鍼の感触ですが、以前使っていたメーカーよりもしなやかで、同じサイズなら以前の鍼よりも細く感じます。
あまり使う機会はないでしょうが、腰や臀部の深い部分に対応するために、75ミリの中国鍼タイプの鍼も今回あわせて購入しました。
PS 鍼の刺激は患者さんに合わせて決めますので、全員に刺激の強い治療をする訳ではありません。
長さ75ミリの中国鍼。
カテゴリ:鍼灸
ebara / 2010年09月10日(金) 13:07
昨日のトリガーポイント研究会のセミナーは、腰痛の鍼実技でした。
そこで、ペアになった先生の触診や切皮自体がすごくマイルドで、特に鍼を打つ前に行う触診が丁寧で心地よく、それ自体が治療のように感じました。
自分に置き換えると、触診や切皮に無駄な力が入りすぎているようにも思え、言い方を変えると、
知らず知らずのうちに少し荒っぽくなっていたのでは無いかと考えてしまいました。
下手な触診は、患者さんによい影響をもたらすはずはありませんよね。
触診だけに限らず、うまい人のモーションパルペーションも同じような効果があるように感じます。
昔から、手当てと言いますが、触れている事自体が治療にもなるはずですし、何かしら生体に介入しているわけですから。(自分も患者さんから介入されているわけですが)
腰痛に関して行う鍼治療も、自分の中では認識を改めなければいけない部分が、一部ありましたので、その辺りも意識していきたいと思います。
カテゴリ:鍼灸
ebara / 2010年09月06日(月) 15:43