痛みに関する話題を綴った日記です。
TMSジャパンからのMLからです。
ありふれた症状を訴える患者200名をプラス思考で接した治療群と無治療群、マイナス思考で接した治療群と無治療群に割りつけたRCT(ランダム化比較試験)によると、2週間後の改善率は治療の有無に関わらずプラス思考で接した群の方がはるかに高かった。
http://1.usa.gov/qJyVdX
やはり、医師やコメディカル、治療家などが、患者さんに接する態度は重要ですね。
医療業界は、早く治さないほうが利益があがる不思議なシステムです。
科学的に否定されている事実であるにもかかわらず、腰痛の原因は、骨盤が歪んでいるからなど etc 不安を煽られたり、恐怖を植え付けらたりしていませんか?
患者として言わせてもらうと、無理にプラス思考にしなくても、何事も深刻に考えない!と言う事が重要だと思います。
カテゴリ:医療情報
ebara / 2015年08月12日(水) 08:38
患者さんの中には、シコリ(筋硬結)が無くならないと痛みから解放されないと言うような、強迫観念に近い思考に支配されている方もおられます。
確かにシコリ(筋硬結)は、治療のランドマークの一つではありますが、トリガーポイントの治療の目的はシコリ(筋硬結)を無くす事ではありません。
シコリ(筋硬結)の多くは、長年かかって出来た物が多く、柔らかくなっても無くならない物が殆どです。
シコリ(筋硬結)は、シワや白髪と同じような物と考え、恐がる必要は無いのです。
トリガーポイントも活性化しなければ良いのです。
トリガーポイントを火山に例えると、桜島のように頻繁に爆発したら困りますが、同じ火山でも富士山のように休火山でいてくれればいいのです。
体のケアや運動、休養を取り入れ富士山のようにドッシリと構えましょう。
・江原鍼灸整骨院. 電話 075-463-8639
・京都市中京区西ノ京御輿ケ岡町10番地
・営業時間 9:00~12:00 16:00~19:00(水・土 午前中)
・定休日 日曜日 祭日
カテゴリ:治療室こぼれ話
ebara / 2015年08月06日(木) 20:35
ニューロマスキュラー・テクニック(NMT)は、アメリカ、ヨロッパで発展した療法であり、軟部組織の機能障害全般と筋筋膜のトリガーポイント、その他の反射発生的に関連する機能障害を対象とした徒手療法です。
当院では、体の繋がりを意識しながら、手技療法も加え、トリガーポイントの治療を進めます。
カテゴリ:読書
ebara / 2015年07月27日(月) 07:26
5.6%、この数字は、亡くなるまでに、一度でも鍼をした経験がある人の数字です。
どのような統計の取り方なのか不明ですが、この数字の中には、経絡派の鍼、トリガーポイント鍼、最近流行の美容鍼 etc も含まれと思います。
鍼と言う言葉で一括りにされていますから、トリガーポイント鍼治療を受けたことがある人の数字は、ごくごく限られた人しか居ないことになります。
いずれにしても、いかに鍼治療自体が、身近なものでないのかが分かります。
古典芸能の代表ともいえる歌舞伎も、歌舞伎をわからない者は、歌舞伎を勉強してから、見に来なさいと言う時代では無くなっています。
若い歌舞伎役者は、歌舞伎を知らない、分からない人にも、分かりやすく楽しんでもらおうと、色々工夫されています。
我々の業界も、トリガーポイント・気・血・津・脈・見えないものを、患者さんに分かりやすく伝えられるようにしないと、どんどん患者さんの支持を得られなくなってしまいます。
情報の90%以上は、目から入るとも言われています。
可視化できるという事は、わかりやすく伝えるができます。
可視化するには、医師以外でも使うことが出来る、超音波エコー観察装置を使うのが現実的です。
鍼治療の場合、片手にプローブを持ちながら、もう片方の手で、注射と言う訳には行きませんが、直接治療に使えなくても、超音波エコー観察装置で可視化すると、筋膜の重責した部分に反応する場所が多い、腱断裂などの構造上問題があり、トリガーポイント鍼灸に適応しない etc
患者さんや医療従事者同士で情報を共有することができますし、予め、予後が予測できるものもあるかもしれません。
分かりやすく伝えると、鍼灸が身近なものになり、5.6%と言う数字が、少しでも上がってくれるかもしれません。
カテゴリ:鍼灸
ebara / 2015年07月25日(土) 19:20
長引く腰痛は、トリガーポイント、筋膜性疼痛症候群(MPS)だけでは語れません。
痛みは脳で認知されます。
すっぱい梅干を食べたことがある人なら、梅干を見るだけで唾が出るようになります。
最近の研究では、痛みを伝える神経は歪みやすい事がわかってきました。
歪むとは、痛みが長引く間に、自分にとってはありがたくないソフトを、脳がインストールしたような状態になってしまう。
そのように考えると、理解しやすいかもしれません。
一度覚えこんだパターンを変えることは、治療だけでは困難な事もあります。
活性化したトリガーポイントの治療も重要ですが、下の図に記載されている事を理解し、実践していく事は、慢性化した痛みを抱える人には、とても重要なことです。
その為には、自分で治すんだ!と言う気持ちと行動力、自己学習が必要です。
ただ、言うのは簡単ですが、良くなりかけていた痛みが、一時的に悪化したり、なかなか思ったような結果が出ない場合、誰でも滅入ってしまいます。
モチベーションが、長く続かないのが人間です。
不安が強い患者さんには、何度もメールの相談にのることもあります。
体の治療だけでなく、痛みの情報発信や、セルフケアや認知行動療法などをアドバイスしながら、長引く痛みを一緒に克服して行きましょうと言うのが、当院の治療理念であり哲学です。
カテゴリ:医療情報
ebara / 2015年07月13日(月) 14:52
科学新聞社から、カイロジャーナルが送られてきました。
その中に、治療技術で悩む前の義務、なぜ検査が必要なのか?と言うコラムがありました。
手技は違えど、コラムの中には、私がいつも臨床で大事にしている事が、書かれていました。
コラムに書かれている記事の検査は、動的触診のことを指しています。
我々鍼灸で言えば、証を立てたり、機能の評価と言う言葉に置き換えられるかもしれません。
我々のような職業は、患者さんが来てくれてナンボ!です。
一回でも多く、いつまでも通院していただければ、院の利益になることは間違いありません。
いくら凄い技術を持っていても、患者さんが来てくれないと潰れてしまいます。
ただし、我々の仕事は、患者さんを居つかせることが目的ではありません。
自分の治療の適応外と判断したら、速やかに他科の受診を勧めるのは当然です。
効かない治療を続けることは、何のメリットもありません。
その為には、治療を開始する前に全体像の把握、患部の的確な観察が必要です。
更に付け加えれば、禁忌症の可能性があるかどうかまで観察し、臨床を展開しているかどうかは、もっと重要な事だと思います。
そうすることで、下の画像にあるように治療がスムーズに行え、結果が早くでることになるのです。
治療技術で悩み、セミナーばかり出ていても、このような部分が出来ていないと、患者さんとの信頼関係が築けるはずはありません。
そこに気づくと、抱えている悩みが解決し、臨床家として一皮も二皮も剥ける事ができるかもしれません。
つくづく、臨床の現場は地味な事の繰り返しであり、派手なことなどする必要はないのだと思います。
カテゴリ:治療室こぼれ話
ebara / 2015年07月07日(火) 13:25
今回は、膜の繋がりを学びたく、医歯薬出版から出版された、人体の張力ネットワーク膜・筋膜 最新知見と治療アプローチと言う本を購入しました。
中身は、肖像権の問題もありますから、お見せすることはできませんが、かなりのボリュームです。
臨床でどう展開していくか考えながら、読み進んでみたいと思います。
カテゴリ:読書
ebara / 2015年07月04日(土) 18:58
TMSジャパンからのMLです。
腰痛患者63名を4群に割り付けてトリガーポイント注射の有効性を調べたRCT(ランダム化比較試験)によると、疼痛改善率は鍼治療群や冷却スプレー+虚血圧迫群より、トリガーポイント注射(局所麻酔剤・局所麻酔剤+ステロイド)群の方が低いことが判明。http://1.usa.gov/nTBSuI
最新の腰痛診療ガイドラインでは、発症4後週間以上の亜急性・慢性腰痛に対して鍼治療とマッサージ(虚血圧迫)を推奨しています。
上記も、トリガーポイント注射、鍼治療、腰痛と一括りにされていますので、単に鍼治療とマッサージを推奨とは、言い切れないと思います。
最近は、情報が氾濫していますので、少し私が思うことを書いてみたいと思います。
最近、テレビでトリガーポイントについての番組を見る機会が増えました。
集患や集客が目的?
その恩恵に預かろうとしたいのか?
トリガーポイントの治療を行っていると謳う、治療院が増えてきたように感じます。
あたかも、自分が編み出したかのように、〇〇式トリガーポイントと謳っている院もあります。
トリガーポイントの治療を行うのに、特別な資格は必要ありませんから、トリガーポイントの治療をやっていると謳う事自体は、嘘ではありません。
独学でも、深い所まで落とし込んで、臨床を展開されている方も居れば、本を読んだだけの方も居るかもしれません。
そもそも、トリガーポイントの治療は、他の治療に比べて、時間と手間がかかりますし、活性化したトリガーポイントを見つけるには、解剖学、動作分析 etc 高い臨床力が必要ですから、トリガーポイントの治療を行っていると謳う治療院全てが、高度な技術があるとは思えません。
何より、ブームで終わらせないようにしなくては行けません。
当院は、トリガーポイントの研究の第一人者である、黒岩恭一教授の主宰する、トリガーポイント研究会でトレーニングを受けた、トリガーポイント鍼灸・筋膜リリース専門院です。
技術水準が高い、トリガーポイント療法を行う治療院を探しておられる方は、こちらが参考になると思います。⇒http://k-tp.jp/clinic
また、以前記事にしましたが、トリガーポイント注射とトリガーポイント鍼灸は、名前は似ていても別の治療法とも言えます。
どちらにも良い点がありますので、参考にされたい方はお読みください。⇒http://www.ebara-acupuncture.com/archives/1871
カテゴリ:医療への不信感
ebara / 2015年07月02日(木) 14:11
TMSジャパンからのMLです。
■腰痛患者144名と健常者138名を対象に骨盤の歪みを厳密に測定して腰痛との関連を調べた結果、どのような臨床的意義においても骨盤の非対称性と腰痛は関連していないことが判明。
骨盤の歪みが腰痛の原因というのは迷信に過ぎない。http://t.co/iEvQzim
TMSジャパンの長谷川淳史先生のコメント↓↓↓↓↓
受け入れがたい医療関係者も多いでしょうが、この結果に異を唱えたければ同じ研究をやってみることです。
自然界に左右対称は存在しません。
ある信念に固執して事実から目をそらすことを確証バイアスといいます。
骨盤の歪みを患者自身にアプリなどを使い視覚化させ、骨盤矯正をウリにする治療院を多く見受けますが、骨盤の歪みと痛みとは関係が無いことが判明しています。(赤字)
私の院も、昔は、骨盤から背骨全体のレントゲンを撮影してもらい、歪みを細かく測定し、矯正をしていた時期がありました。
当時は、歪みを取れば、自然治癒力(イネートインテリジェンス)が働き、良くなると思い込んでいました。
自分自身が、患者になった時、骨盤矯正は全く効果がありませんでした。⇒http://qq2q.biz/lUKD
歪みを指摘するだけで、新たな体の不調が発生するかもしれません。
腰痛の患者が知恵を持つ事は、治癒への大きな近道ですから、骨盤や背骨の歪みを過度に心配しないようにしましょう。
産後の骨盤矯正も、最近流行のようですが、自分の母親世代が行っていたことなど耳にしたこともありませんし、その世代に腰痛が多いなんて事も耳にしませんね。【美容目的であったとしても、どこまで効果があるかも疑問です。】
長引く痛みは、生物・社会・心理的モデルということを理解しなければいけません。
骨盤の歪みが腰痛の原因と言われ、痛みがなかなか良くならない方に、当院での施術を行うことで、寛解と呼べる状態までに回復される方が多数おられます。
多くの人が気にする足の長さも同じです。
http://mchiro.exblog.jp/19844732/
どこで勘違いしたのか、脚長差を無くすことが治療の目的になってしまった。
生理的短下肢を揃えるための治療行為なんて、健康妄想の都市伝説という他ないのである。
カテゴリ:医療情報
ebara / 2015年06月23日(火) 07:45