過去に治療を行った症例報告です。治療部位毎に経緯などをまとめています。左側のカテゴリ選択から治療部位を選択できます。
左肩が痛いと言う60歳代の女性の患者さん。
前方挙上していくときに左肩に痛みがでるが、どこが痛いと厳密には言えないようである。仰臥位で寝てもらい、重力を出来るだ排除しても痛みに変化は見られない。夜間痛や関節の可動域に制限はない。
最近は、重心を考えて治療をしているので、頭位が重心より前に来る場合は、身体の前面を触る事が多いです。
この女性は、この1年間で2回お腹の開腹手術をされている。
膜の制限があるのかもしれないが、私には左の大腰筋に何か感じる物があったので、ダイレクトにリリースをしながら、肩を10回程動かしてもらった。すると動きが楽になったのと同時に、今まで明確にならなかった左肩の痛みが、0ポジションあたりで肩峰端付近にある事が明確になった。最後に、肩峰端の痛みを直接リリースしたところ、肩の痛みは略治した。
この他にも、大腰筋は遠く離れた首の症状にも関係していた症例などもありました。大腰筋は、色々な筋痛と深い関係にあるのかもしれない。
耳鳴りは、耳鼻科でもこれと言った治療方法がないまま、放置されてしまう場合が多いのではないでしょうか?
40歳代男性の患者さんが、奥歯を力強く噛みしめると、音が変化すると言って来院されました。噛みしめるときの筋肉、咬筋や側頭筋、などが大きく関与していると思われます。咬筋と側頭筋に鍼をして様子を見てもらいました。今日再来されましたが、耳鳴りは気にならない程になったそうです。顎二腹筋、斜角筋など側頸部の筋肉も重要でしょう。
もちろん、耳鳴りの多くは難治性のものが多く、特に聴力の低下を伴う耳鳴りには、あまり期待は出来ないかもしれません。ただ、リスクの殆どない治療なので、私のように噛みしめて音に変化があるようなタイプの耳鳴りでお困りの方は、一度試してみられてはいかがでしょうか?
カテゴリ:症例報告 ,自律神経失調症 その他の症状
ebara / 2010年06月17日(木) 12:10