数年前から続く、右前腕の痛みで来院された、30歳代男性の患者さんの症例です。手を酷使する仕事で、色々な治療を試したが効果が見られず、最近では、自転車のハンドルを握ることも辛くなり、知り合いから、当院の事を聞き来院されました。
深部反射や筋力検査で異常が見当たらず、膜系のトラブルと判断して、施術を開始しました。
痛みは前腕の筋肉だけでなく、棘下筋も深く関係していたようで、棘下筋、指伸筋を中心に、約2ケ月の間に8回の施術をしたところ、症状は徐々に良化して行き、8回目の治療終了時点で、寛解と呼べる状態にまで回復しましたので、略治としました。
今回の痛みは、作業関連と大きく関与しているようで、繰り返すようであれば、生活習慣の見直しが必要な症例かもしれません。
・江原鍼灸整骨院. 電話 075-463-8639
・京都市中京区西ノ京御輿ケ岡町10番地
・営業時間 9:00~12:00 16:00~19:00(水・土 午前中)
・定休日 日曜日 祭日
カテゴリ:手・腕の痛み
ebara / 2015年02月10日(火) 07:37
70歳代の女性の患者さんの症例です。
半年ほど前から、右の親指の付け根が痛み出し、最近になり、夜にズキズキうずくようになって、痛みで目が覚めるようになったそうです。
かかりつけ医に相談したところ、血液検査では異常がないが、リウマチの可能性も否定できないので、暫く様子を見ましょうと言われてから、痛みに不安が加わり、寝ても覚めても痛みが気になって仕方がないようになり、知人の紹介で、来院されました。
不安は、痛みを増強させる恐れがあります。
訴えられる痛みの箇所は、長拇指外転筋腱の付着部で、著明なジャンプサインがありました。
長拇指外筋や付着部を中心とした部位に、約10日の間にトリガーポイント鍼を三回したところ、痛みが嘘のように良くなったと言うお話でしたので、略治とした症例です。
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ebara / 2014年12月05日(金) 07:49
60歳代の男性の患者さんが、三か月くらい前にハンマーを使って作業をしてから、前腕と手首が痛くなり、今では腕を使うたびに小指の方に激痛が走ると言って来院されました。
痛くなってすぐに、近くの整形外科を受診。レントゲンには異常がないので、痛みを訴える部位への注射と湿布、痛み止めの処方。
かなりの回数通院をして注射をするも痛みに変化なし。
今度は、近所の鍼灸院に数回通院して治療をするも、期待したような効果は出なかったそうです。
私は、この患者さんの場合、動作や触診から、現在の一番の問題は尺側手根伸筋と考え、尺側手根伸筋の起始部、停止部、筋腹の硬結部に施術を加えたところ、あ~そこという認知覚が見つかりました。
それに加え、最初にハンマーを使った際に一番酷使されたであろう、腕橈骨筋、痛みが長引くことによって、広がっていったと考えられる、肘筋、尺側手根屈筋、深指屈筋も発痛していましたので、あわせて、施術を加えました。
治療後、来院時の痛みが嘘のように軽くなったと言うお話でしたので、一回の治療で略治とした症例です。
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ebara / 2014年08月05日(火) 08:24
出産後しばらくして、右手首が痛くなり整形外科を受診。
腱鞘炎と診断されたそうですが、授乳中なので薬も飲めず、電気とマッサージに毎日通院するが、だんだん痛みが酷くなり、子供を抱くことすら出来なくなり、インターネットで検索され来院された、30歳前半の女性の患者さん。
長拇指伸筋、短拇指伸筋、長拇指外転筋すべてが発痛し、腱の境界が明瞭にわからないくらい腫れていました。
そこで、ツールを使って細かく診たところ、一番発痛していたのが、長拇指伸筋でしたので、その腱や筋を中心に鍼治療を行いました。
二回目の来院時、手首の腫れはだいぶ収まり、痛みもだいぶ和らいでいるとの事でしたが、更にツールを使って発痛部位を細かく特定し、鍼治療を行いました。
三回目の来院時、ほぼ痛みが無くなり家事も日常通り行えるという事でしたので、都合、三回の治療で略治とした症例です。
上記のように授乳中などで、薬が飲めない方にも、トリガーポイント療法は安全に行えるメリットがあります。
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二十代前半の女性が、三ヶ月くらい前から、手首に激痛が走るようになり、整形外科を受診。
腱鞘炎と診断され、ステロイドの注射を受けるも、あまり効果が見られないといって、インターネットで検索されて来院されました。
毎日、手を使う作業のお仕事で、同僚にも同じように手首の痛みを訴える方が、数人おられるそうです。
特殊なツールを使って、細かく部位を診て行くと、長拇指外転筋の付着部が一番感作されていました。
それ以外にも、短拇指伸筋、長拇指伸筋にも、多数の感作部位が見つかりましたので、筋腹部分と付着部、腱をあわせて、腱鞘炎の治療を行いました。
先日、二回目の治療のために来院されましたが、手を使う度に起こった激痛が、嘘のように楽になったということでしたので、略治としました。繰り返すようであれば、仕事における作業のやり方に工夫が必要かもしれません。
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ebara / 2014年01月22日(水) 07:59
20代前半の女性患者のAさんは、数年前にテニスをはじめるようになってから、肘から前腕にかけて痛くなり、酷い時にはドアのノブも回せない、手首までジンジン痛くなると言う状態で、困っておられたそうです。
病院では、レントゲンで異常がなくテニス肘と診断され、肘に炎症があるので、暫くテニスは休みながら、消炎鎮痛剤と湿布の処方で経過観察。違う病院では、腱鞘炎と診断されました。
テニスを休んでも、思うように痛みが改善せず、インターネットで検索する間に、トリガーポイントと言う検索ワードに目が留まり、自分の痛みも、トリガーポイントが関係しているのではないかと思い、当院を受診されました。
鍼は痛くて恐いと言う思い込みがあったので、鍼治療は行わずに、特殊なツールを使用して治療を勧めました。テニス肘と関係が深そうな筋を治療したところ、二回の治療後には、関節の可動域や運動時の痛みが大幅に改善したので、略治とした症例です。
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ebara / 2013年12月13日(金) 07:22
二ヶ月前に、牽制球を逃れるためにヘッドスライディングした際に、ベースで突き指をしてから痛みが引かず、徐々に痛みの範囲が広がり、握力もかなり落ちたと言って来院してくれた高校生。
突き指直後は、レントゲン検査で異常がないので、安静を言い渡されそうです。
その時の様子をみていませんので詳細は不明ですが、当初の痛みは損傷を伴う警告を意味する痛みだったのでしょう。
今は手を握りしめようとすると手のひらから、薬指、小指にかけて痛むようですから、初期の警告を意味する痛みではなく、筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)と判断して治療しました。
前腕の伸筋群なども丁寧にみましたが、薬指、小指のMP関節付近の骨間筋の責任トリガーポイントの治療を一回しただけで、しっかり握り締めることが出来るようになり、握力も戻りました。
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ebara / 2013年04月05日(金) 22:56
いわゆる手首の腱鞘炎の症例です。腱鞘炎は長拇指外転筋腱、短拇指伸筋腱の炎症と考えられています。痛みが起こっている部分を原因と考えるか?それとも、他の場所に原因があり、その部分が炎症を起こした。つまり結果と考えるのか?
わかりやすく書くと、膝をかばっている間に腰が痛くなる→腰を治療すると楽になるが、すぐに元に戻る。このような場合は、膝の治療が必要になってきます。しかし、実際はそんな単純なものではなく、隣り合わせた筋肉どうしだけでなく、身体じゅう膜で繋がっていますから、遠く離れたところが、痛みを訴える場所に大きくかかわっていても不思議ではありません。
そこに、痛みを認知する脳と言う部分が加われば、さらに複雑です。ある部位を治療して良くなった=そこが原因だったとも言い切れないことにもなります。あくまで、そこを操作してリセットしたと言うほうが適切かもしれません。
先述した病態で、手術を勧められていた患者さん。長拇指外転筋腱、短拇指伸筋腱、その筋骨接合部を治療しましたが、痛みは随分楽になって仕事にも復帰できたのですが、今一つすっきりしません。結論から言うと、腕橈骨筋の起始部の治療でうまく行きました。
運動連鎖と言う意味では、腕橈骨筋を候補にあげることは、そう難しくありません。ただし、患者さんが訴える場所以外を治療すると言うことは、私が何故そう推測したかを理解してもらう必要があります。
この方の場合を例にあげれば、手首の痛みに対して、肘のうえ辺りに鍼をすることになります。すべての患者さんが、理解してくださる訳ではありませんし、医科が扱う保険診療では、制度上の問題もでてきますから、全身を診た方がよくても、患部のみを診ると言う形にならざる負えないと思います。
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上肢から前腕のむくんだような、腫れたような不快な感覚と痛み+親指を開き始め2~3回のみ刺すような痛みがある。
上記のような症状で、病院を受診すると、即座にドケルバン病だから、手術するしかないと言われ、受診した日に手術の予約を入れることになり、仕事の休暇の段取りまでしたそうですが、同じ職場の人が、私の院に過去に来ていた事があったそうで、手術する前に一度治療して貰ったらどうかと言われ、来院してくださりました。
丁寧に触診をしましたが、短母指伸筋と長母指外転筋の腱には、全く圧痛はありません。
上肢にも症状があり、最近、歯医者で口を長く開けておく機会が多く、それ以降、首の調子も悪いと言う事でしたので、頚部の筋肉、前腕の伸側、長母指外転筋を中心に治療したところ、頚、上肢、前腕、拇指の症状は、ほぼ消失しましたので、様子を見てもらう事にしました。
手術も、一旦キャンセルされると言うお話しでした。手術でよくなるかもしれませんが、侵襲性の低い治療でよくなるなら、そのほうが良いですね。
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40歳代の女性の患者さんが、テニス肘を患って来院されました。
去年、初めて来院されたときは、背部の痛みで二回治療しただけで、その後の経過は分かりませんでしたが、久しぶり来院された時に治療のお話しを聞く事が出来ました。トリガーポイント鍼の治療後は凄く調子が良く、テニスの大きな大会で二回も優勝したと嬉しそうに仰ってくださりました。
患者さん曰く、自分勝手なもので、あれほど痛かった背部痛で駆け込んだのに、のど元過ぎればなんとやらで、で先生のことなどすかっかり忘れていたが、肘が痛くなった途端に顔が思い浮かんで来院したと言うお話しでした。小雪降る中、遠方から来院してくださった患者さんには感謝、感謝です。
さて、肝心の肘のほうですが、テニス肘と言うお話しでしたが、触診や運動考察では肘よりも、肩周囲の筋肉、斜角筋のトラブルのほうが重要に思えました。お話から、ここ最近テニスのサーブのフォームを変えたと言う事も分かりました。前腕、肘周りを治療しても、あまりスッキリしませんでしたが、斜角筋を処理すると肘だけでなく、肩全体も軽くなったと言ってお帰りになりました。
やはり、痛い所だけでの治療で効果が上がらない場合は、繋がりを見治して治療をするべきですね。
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